デジタルカメラの絞りやシャッタースピード

デジタルカメラの絞りやシャッタースピード、ISO感度について。
■デジタルカメラの絞りとシャッタースピードを説明しやすく、右の図を作成してみました。この場合、下のコップに水が満杯になったときに被写体が撮像素子(CMOS,CCD)に撮影完了と仮定します。水道の蛇口を開くようにデジタルカメラの絞りを大きく開くとたくさんの水がはいり、シャタースピードは速く撮影できます。逆に絞りを小さくすると水は少しづつコップにはいり、シャッタースピードは遅くなります。
被写体の写り方にも大きく違いがでます。絞りを開くとピントの合っている前後の範囲が狭くなり、絞りを絞るとピントの合っている範囲は広くなります。

またレンズのF値が小さいほど、レンズは明るく、シャッタースピードを速くすることができます。
■ISO感度、銀塩カメラと大きく違う点はデジタルカメラにはもともとフィルムがないのでフィルムの入れ替え作業はなく、デジタルカメラのISO感度の設定の変更が可能です。右図の場合、下のコップがISO感度に仮定しますと、同じ水の放水量ではコップの小さいほど、はやく一杯になります。言い換えれば、同じレンズでシャッタースピードを速くしたい場合には、ISO感度を大きくします。室内撮影でフラッシュが使用できない場合やなどには、通常ISO感度100の設定を200、400、800とISO感度をあげていきますとシャッタースピードも速くできます。あまり上げすぎますと撮影画像は荒くなっていきます。小さいISO感度は写真がシャープです。デジタルカメラによってはISO50の設定が可能なカメラもあります。

■シャッター速度、絞り値(F値)、ISO感度との関係図です。


■絞りとシャッタースピードの違いによる写真(被写界深度)。
同じレンズで撮影してみました。左側の写真は焦点距離114mm、シャッタースピード1/50秒、AV絞り数値F2.8です。
右側の写真は焦点距離114mm、シャッタースピード1.3秒、AV絞り数値F22です。
上の2枚の写真のように、絞りやシャッタースピードでピントの合っている範囲が違ってきます。ピントの合っている範囲を被写界深度と呼びます。カタログ写真や絵葉書写真のような風景写真では、絞り値を大きくしてシャッタースピードも遅くしてピントの合っている範囲を深くします。人物写真や花の写真では絞り値を小さく(開放側)にしてピントの合っている範囲を狭くして前方や後方をボカし、被写体を強調している写真はたいへん綺麗です。

表現方法の違いですが、マニュアルモードや絞り優先モード、シャッタースピード優先モードで撮影します。上の2枚の写真はマニュアルモードで三脚を使用しています。

■ピントの合う範囲
◎焦点距離の長いもの(望遠レンズ)ほどピントの合う範囲は狭くなります。 (近接撮影の場合)
◎絞りの値が小さい(開放側)ほどピントの合う範囲は狭くなります。
◎撮影距離が近い(カメラにちかい)ほどピントの合う範囲は狭くなります。

■絞りとシャッタースピードを変化させて、動きのある被写体を流し撮りしてみました。
左の写真からシャッタースピード、1/30秒、1/50秒、1/80秒です。被写体のスピードにもよりますがシャッタースピードの遅いほどバックが流れてスピード感がでました。夕暮れ時に撮影しています。運動会など、1/40秒ぐらいで撮ると速く走っている感じがでると思います。

■動きのある被写体を、シャタースピードで表現を変えてみました。
撮影モード: マニュアル
Tv(シャッター速度): 1/400
Av(絞り数値): 5.6
測光方式: 評価測光
ISO感度: 100
レンズ: 28.0 - 300.0 mm
焦点距離: 300.0 mm

曇り空でしたが、 手ぶれ補正機能付きのレンズで手持ち撮影してみました。シャッタースピードが速いと被写体の動きを止めて撮影できます。
撮影モード: マニュアル
Tv(シャッター速度): 1/25
Av(絞り数値): 20
測光方式: 評価測光
ISO感度: 100
レンズ: 28.0 - 300.0 mm
焦点距離:300.0mm

運動会で走っている感じを出す為に、Tv:1/25にしてみました。早くはしっている感じがですぎたでしょうか。


■オート撮影の弱点
撮影モード: オート
Tv(シャッター速度): 1/20
Av(絞り数値): 2.8
測光方式: 評価測光
露出補正: 0
ISO感度: 400
撮影モード: マニュアル
Tv(シャッター速度): 1/100
Av(絞り数値): 2.8
測光方式: 評価測光
ISO感度: 400
撮影モード: オート
Tv(シャッター速度): 1/125
Av(絞り数値): 3.5
測光方式: 評価測光
露出補正: 0
ISO感度: 100
撮影モード: マニュアル
Tv(シャッター速度): 1/200
Av(絞り数値): 3.5
測光方式: 評価測光
ISO感度: 400

■露出補正。露出計のことを説明しますと、専門用語や説明文が長くなりますのでそれはおいといて、よく上の写真のようになってアレって思うことはありませんか?まず黒いレンズの写真は被写体全体に黒い部分が多く、メガネの写真は反対に白い部分が多くなっています。オート撮影では、黒いものも白いものもすべてねずみ色に写る露出を指示してしまいます。夜景などはデジタルカメラが暗いと判断していきなりフラッシュが起きてきます。ISO感度も手ぶれしないように自動で調整してくれるのですが、被写体の状況によっては限界があります。

一面雪景色なんかも、オートで撮影しますと必ずねずみ色に写ってしまいます。一眼レフデジタルカメラやコンパクトデジタルカメラのいいことは、撮影して液晶モニターで確認できますので、私はマニュアル撮影でプラスやマイナスの露出補正をして再度撮りなおしします。何枚か適当な露出補正するだけで簡単に適正露出で撮影できるのはデジタルカメラならではの利点だと思います。上の写真では机の上の被写体を手持ち撮影でしたのでマニャアルではISO感度を400に設定しました。オートも黒い被写体の時にはISO感度400になっていました。

オート撮影が悪いわけではないのですが、上のような特徴があります。下の写真は被写体全体にいろんな色が混在していますので、オート撮影でも露出補正なしで撮影できます。ほとんどの撮影では白い色だけとか、黒い色だけはめったにないので通常はオートでも十分ですが、私はなぜかマニュアル撮影になれてしまってマニュアル設定で撮影しています。失敗写真は人一倍多いと思います。(~_~;)

撮影モード: オート
Tv(シャッター速度): 1/45
Av(絞り数値): 1.8
測光方式: 評価測光
露出補正: 0
ISO感度: 400
レンズ: 50.0 mm
焦点距離: 50.0 mm
撮影モード: マニュアル
Tv(シャッター速度): 1/50
Av(絞り数値): 2.8
測光方式: 評価測光
ISO感度: 400
レンズ: 50.0 mm
焦点距離: 50.0 mm

台風通過後に出た虹
夕方の虹 撮影モード: マニュアル
Tv(シャッター速度): 1/500
Av(絞り数値): 5.0
測光方式: 評価測光
ISO感度: 100
レンズ: 50.0 mm
焦点距離: 50.0 mm

2004年台風上陸の多い年です。夕方通過した台風後に虹がでていましたので一眼レフデジタルカメラを持ち出して手持ち撮影しました。虹を強調する為やや暗めに撮影しました。これもシャッタースピードと露出の関係で調節できます。

■高知県の別府峡渓谷です。
撮影モード: マニュアル
Tv(シャッター速度): 0.5
Av(絞り数値): 22
測光方式: 評価測光
ISO感度: 100
レンズ: 28.0 - 300.0 mm
焦点距離: 110.0 mm
撮影モード: マニュアル
Tv(シャッター速度): 1/50
Av(絞り数値): 5.6
測光方式: 評価測光
ISO感度: 100
レンズ: 28.0 - 300.0 mm
焦点距離: 120.0 mm
11月の始めに高知県の山奥から徳島県の県境近くまで、行ったのですが紅葉はもう少し先のようです。ズームレンズは構図を決めるのにたいへん便利でした。左の写真は全体にピントを合わせて、右の写真はもみじだけにピントを合わせてみました。

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